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昔話~私は○○○を見た!~

それは私が19歳か20歳くらいの頃のこと、17,8年前の夏の日の夕方の出来事である。
仕事を終えた私は当時の愛車CBR250Rというホンダ製のバイクに股がり、片道20kmの帰路についていた。
ギリギリ足のつま先が着こうかというくらいの足付きで信号待ちしていると、私の横に1台の原付バイクが停車した。
乗っているのは10代後半の女性。
決して美人とは言えず、どちらかといえば不潔な感じの女性だ。
私はその女性を一目見てゾッとした。
彼女は何かを警戒するかのように、辺りを気にしながらキョロキョロしている。
にも拘らずその視点は定まっておらず、どこを見ているのは判然としない。
まるで何かに追われているかの様。
一言で言えば挙動不審。
見ようによっては精神に異常を来したように見える。
「刺されるんじゃないか?」
そんな不安がよぎるような異様な挙動であった。
怖くなった私は信号が青になった途端、逃げるようにバイクをスタートさせた。
スピードを上げ走行するとバックミラーに映る彼女の姿はどんどん小さくなっていった。
やがて見えなくなったものの「信号に捕まったらまた横に並ぶのではないか?」との不安はしばらく消えなかった。
その後無事に自宅へ到着すると、家の前で友人が私の帰りを待っていた。
バイクを片付けながら友人と談笑していると、自宅前の道路の先にある交差点を原付バイクが曲がって来た。
さっきの女性である。
「なんでここに来るんだ!?」
バイクはフラフラとこちらへ走って来て、自宅前の駐車場に止まった。
どうやらそこにバイクを止めようかどうしようか迷っているようだ。
恐ろしくなった私は友人に先程のことを話した。
そして
「あの子の目つきおかしくないか?」
と問いかけた。
すると友人は、なんとその女性に声をかけに行ったのだ。
「あのおかしな雰囲気が判らないのか!?それともそう見える僕が間違ってるのか?」
そう思いながら様子を見ていると、彼女はバイクをここに置いていく素振りを見せ始めた。
そこで私も勇気を出して
「そこに置くとマズんじゃないか?(私有の駐車場なので)」
と一言だけ声をかけた。
女性は良く聞き取れないあいまいの返事をして隣のマンションの駐輪場にバイクを移動させた。
そして友人と共に彼の車に乗って去って行った。
友人はどう見てもどこかおかしい女性をナンパして行ったのだ。

次の日の朝、新聞を見て驚いた。
県内にあるM女子少年院から少女が脱走し高松で捕まったというのだ。
私が帰り道で遭遇した時間も、少女が脱走した時間から計算するとだいたい合う上、捕まったのも高松だ。
あのおかしな雰囲気も、脱走してきたのなら納得できる。
まさしく何かに追われていたのだから。
私が遭遇したのは脱獄囚だったのだ。
では友人は脱獄囚をナンパしたのか?

後日友人に聞いた所、車の中で女子少年院から逃げて来たことを話されたようだ。
それでも彼は彼女とホテルへ行き関係を持ったとのこと。
友人と別れた後に彼女は捕まったよう。
そして彼もまた警察から事情聴取を受けたそうだ。

しかしこの話、脱獄囚よりも脱獄囚と判っていながらホテルへ連れ込む友人の行動が一番おかしいような気がする…。

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カネヤマシン

Author:カネヤマシン
エロ漫画家。
ハードコアの俊英らしいです。
小さい頃からちっちゃくて
大人になってもちっちゃいの…
そんなハードコアの俊英…

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